「ハイエースは大きすぎるけれど、軽キャンピングカーでは手狭」。そんな方の候補になるのがNV200のキャンピングカーです。ベースの日産NV200バネットは全長4.4m級・全幅1.7m未満の小型車サイズで、普段の買い物や通勤にも使いやすいのが特徴です。

この記事では、2026年10月時点のNV200バネットの販売状況と寸法、日産純正系の「MYROOM」「マルチベッド」の価格、ビルダー製モデルの例、タウンエースとの違い、中古で選ぶときのポイントを解説します。バンコン全般の基礎はバンコンとは?で紹介しています。

NV200のキャンピングカーとは?ベース車の2026年の状況

NV200のキャンピングカーは、日産の小型商用バン「NV200バネット」をベースに、ベッドや電装、収納などを架装した車中泊・キャンプ向けの車です。外観はほぼ通常のバンのままなので、バンコン(バンコンバージョン)の中でも小さいクラスに入ります。

NV200バネットは2009年登場のロングセラー

NV200バネットは2009年5月に登場したモデルで、荷物を運ぶ「バン」と、乗用登録の「ワゴン」があります。エンジンは全車1.6Lガソリンの「HR16DE」(最高出力113PS)で、2WDはCVT、4WDは4速ATの組み合わせです。

2026年度中に生産終了予定、後継は2027年度

購入前に知っておきたいのが生産終了の予定です。日産は2025年7月15日、日産車体湘南工場に生産委託しているNV200の生産を2026年度に終了し、後継モデルを2027年度に導入する予定と発表しました。

一方で、2025年12月15日には一部仕様向上モデルが発売され、先行車発進お知らせ機能やコンフォートフラッシャー、ドアロック連動格納機能付ドアミラーが全グレードで標準装備になりました。新グレード「Outdoor Black Edition」も追加されています。新車で検討する場合は、受注状況を早めに販売店へ確認しましょう。

ベース車の新車価格

2025年12月の仕様向上時点の希望小売価格(税込)は、バンが236万3,900円〜313万1,700円、ワゴンが258万600円〜280万3,900円です。ワゴンには5人乗りの「16X-2R」と7人乗りの「16X-3R」があります。

NV200のキャンピングカーのサイズと扱いやすさ

選ばれる大きな理由は、日本の道路や駐車場になじむボディサイズです。

NV200バネットの主な寸法

日産の主要諸元表によると、NV200バネットの主な寸法は次のとおりです。

項目 バン(2WD) ワゴン
全長 4,410mm 4,410mm
全幅 1,695mm 1,695mm
全高 1,855mm 1,850mm
荷室長(2人乗り時) 1,900mm ―
最小回転半径 5.2m 5.2m
燃料消費率(WLTCモード) 13.4km/L 13.5km/L

※4WDのバンは全高1,885mm、最小回転半径5.4mです(日産公式の主要諸元表より)。

4ナンバー・5ナンバーの小型車枠に収まる

道路運送車両法の区分では、小型自動車は長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.0m以下(ガソリン車は総排気量2,000cc以下)と定められています。NV200バネットはこの枠に収まり、バンは小型貨物の4ナンバー、ワゴンは小型乗用の5ナンバーで登録されます。

全幅が1.7m未満なので、狭い住宅街や一般的なコインパーキングでも扱いやすいのがメリットです。ただし、全高は1.85m前後あるため、高さ制限のある機械式駐車場は事前に確認が必要です。

貨物登録の車は車検周期に注意

バンベースで4ナンバーのまま使う場合、車両総重量8トン未満の貨物車は、自動車検査証の有効期間が初回2年、2回目以降は1年です。乗用登録のワゴンやキャンピング車登録とは維持の手間が異なるため、購入前に登録区分を確認しておきましょう。

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日産純正系のNV200のキャンピングカー

NV200バネットには、日産自身やグループ会社が手がける純正系のモデルがあります。ディーラーで相談でき、ベース車と同じ窓口で購入しやすいのが利点です。

NV200バネット MYROOM(マイルーム)

「NV200バネット MYROOM」は、2024年12月に発売された日産の車中泊モデルで、バンDXをベースに木目調の内装を組み合わせています。2025年12月に一部仕様向上が発表され、2026年3月9日に発売されました。

  • 価格(税込):2WDが484万3,300円、4WDが515万7,900円
  • 乗車定員:5名(用途はバン)
  • 主な特徴:2列目に走行時と駐車時で座り心地を切り替えられる「2 in 1シート」、平置きベッド、脱着式のスライドテーブル、木目調ルーフパネルと調光機能付きのスポット照明
  • 電源まわり:AC100V出力コンセント、ポータブルバッテリー用電源入力端子、AC100V外部電源入力システム
  • 仕様向上の内容:耐湿性に優れたアルミシート製のMYROOM専用断熱材をルーフ、スライドドア、バックドアに設定、サンドベージュのモノトーン色を追加

日産のスペックシートでは、架装担当会社はオートワークス京都で、MYROOMは持込み登録になると案内されています。

NV200バネット マルチベッド

日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)が手がける「マルチベッド」は、荷室にベッドシステムとフロアパネルを備えたモデルです。普段は通常のバンやワゴンとして使え、後部のベッドを左右に跳ね上げると大きな荷物も積めます。NMCは、広くフラットなベッドで大人2名がゆったり休めると案内しています。

仕様 ベース車 ナンバー 乗車定員 価格(税込)
バン 2WD GX 4ナンバー 2/5名 319万5,500円
バン 4WD GX 4ナンバー 2/5名 355万9,600円
バン Outdoor Black Edition 2WD GX 4ナンバー 2/5名 332万4,200円
バン Outdoor Black Edition 4WD GX 4ナンバー 2/5名 368万8,300円
ワゴン 2WD 16X-2R 5ナンバー 5名 307万6,700円

※2026年10月時点のNMC公式サイト掲載価格です。メーカーオプションとして、脱着式テーブル(8万5,800円)、スライドサイドウインドウ用網戸、ロッドアタッチメントなどが用意されています。

MYROOMは内装や電源まで「部屋」として仕上げたモデル、マルチベッドはベッドと荷室の使い勝手を重視したモデルです。

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ビルダー製のNV200ベースのキャンピングカー

キャンピングカービルダーもNV200バネットをベースにしたモデルを製作しています。ここでは、2026年10月時点で公式サイトにNV200ベースと明記されているモデルを紹介します。

アネックス「カヌレ(Canelé)」

徳島県のアネックスが手がける「カヌレ」は、NV200バネットをベースにしたスモールキャンパーです。公式サイトでは次のような特徴が紹介されています。

  • エレベーティングルーフ(ER)とノーマルルーフ(NR)を選べる
  • 前後に反転できる「REVOシート」で、対面のダイネットを作れる
  • シャワーヘッド付きのリアシンク、サブバッテリー、ルームランプを装備
  • 4WDも選択できる
  • 運転席はそのままで、長さ1,950mmの就寝スペースを確保できる
  • バンGXをベースにした12Vクーラー搭載モデルも設定

価格は公式サイトに掲載されていないため、販売店への問い合わせが必要です。アネックスのほかのモデルについてはビルダー紹介記事でも取り上げています。

ビルダー製モデルを選ぶときの考え方

ビルダー製はシンクやルーフの仕様など装備の幅が広いのが特徴です。ベース車の生産終了が予定されているため、新車では受注がいつまで可能かも確認しましょう。

タウンエースベースとNV200ベースの違い

同じ小型バンのキャンピングカーとして比較されやすいのが、トヨタのタウンエースです。両社の公式諸元表をもとに、ベース車(バン2WD)の主な違いをまとめました。

項目 NV200バネット バン タウンエース バン
全長 4,410mm 4,065mm
全幅 1,695mm 1,665mm
全高 1,855mm 1,930mm
排気量・最高出力 1.597L・113PS 1.494L・97PS
最小回転半径 5.2m 4.9m
燃料消費率(WLTCモード) 13.4km/L 12.0km/L
乗車定員 2名/5名 2名/5名

NV200が向いている人

NV200は全長が約35cm長く、荷室長は2人乗り時で1,900mmあります。ベッドの長さや荷物の量を重視する方、高速道路を使った移動が多い方は、排気量と出力に余裕があるNV200が候補になります。

タウンエースが向いている人

タウンエースは全長が短く、最小回転半径も小さいため、狭い場所での取り回しを重視する方に向いています。全高はNV200より高めです。タウンエースベースのモデルについてはタウンエースのキャンピングカーで詳しく解説しています。

ひとまわり大きい日産のバンが気になる方は、キャラバンのキャンピングカーもあわせて比べてみてください。

2台のコンパクトな商用バンベースのキャンピングカーが並んで停まるオートキャンプ場、横から見たサイズ感の比較、晴れた日、写実的、文字なし

中古でNV200のキャンピングカーを選ぶポイント

NV200バネットは2009年から販売されているため、中古のキャンピングカーも年式や架装の種類が幅広くあります。次の点を確認しましょう。

バンベースかワゴンベースか

ベースがバンなら4ナンバー、ワゴンなら5ナンバーが基本です。乗車定員、車検の周期、税金が変わるため、車検証で用途と定員を確認しましょう。キャンピング車(8ナンバー)として登録されている車両もあるので、登録区分は必ず確認が必要です。

架装元と装備の状態

純正系、ビルダー製、個人のDIYなど、架装元によって品質や部品の入手性が異なります。サブバッテリーは消耗品のため、交換時期や充電系統の動作を確認しておくと安心です。エレベーティングルーフ付きの車両は、幌(テント生地)の破れや雨漏りの跡もチェックしましょう。

4WDかどうかと走行距離

雪道やキャンプ場の未舗装路を走る予定なら、4WDかどうかは大きな分かれ目です。商用車として使われていた個体もあるため、整備記録簿で点検の履歴を確認することも大切です。中古キャンピングカー全般の確認ポイントは中古キャンピングカーの選び方をご覧ください。

まとめ

  • NV200のキャンピングカーは、全長4,410mm・全幅1,695mmの小型車サイズで、普段使いしやすいのが魅力です
  • 日産はNV200の生産を2026年度に終了し、後継モデルを2027年度に導入する予定と発表しています
  • 純正系では、木目調内装と電源設備を備えたMYROOM(484万3,300円〜)と、ベッド重視のマルチベッド(307万6,700円〜)があります
  • ビルダー製ではアネックスの「カヌレ」が、エレベーティングルーフやシンク、4WDを選べるモデルです
  • 中古ではバンかワゴンか、登録区分、架装元、電装の状態を確認しましょう

新車で検討する場合は、生産終了の予定を踏まえて早めに販売店へ相談するのがおすすめです。

よくある質問(FAQ)

Q. NV200のキャンピングカーは何人で寝られますか?

モデルによって異なります。日産のマルチベッドは大人2名がゆったり休めると案内されています。アネックスのカヌレは長さ1,950mmの就寝スペースを確保できます。家族で使う場合は、各モデルの就寝定員を販売店で確認しましょう。

Q. NV200バネットはもう新車で買えませんか?

2025年12月に一部仕様向上モデルが発売されていますが、日産はNV200の生産を2026年度に終了すると発表しています。受注の状況は時期や販売店によって変わるため、最寄りの日産販売店に確認してください。

Q. MYROOMとマルチベッドの違いは何ですか?

MYROOMはバンDXをベースに、木目調の内装、2 in 1シート、AC100V出力コンセントなどを備えた車中泊モデルです。マルチベッドはベッドシステムと荷室の使い勝手を重視したモデルで、ワゴン2WDの価格は307万6,700円からと、MYROOMより価格を抑えています。

Q. NV200ベースで4WDは選べますか?

選べます。NV200バネットのバンには4WD(4速AT)が設定されており、MYROOMやマルチベッドのバン、アネックスのカヌレでも4WDを選択できます。

出典・参考

※価格・仕様・販売状況は2026年10月時点の情報で、変更される場合があります。最新情報は各メーカー・ビルダーの公式サイトや販売店でご確認ください。