「桜島や指宿をキャンピングカーで巡ってみたい」「鹿児島で借りられるお店はあるの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。鹿児島県は活火山の桜島、霧島の山々、砂むし温泉で知られる指宿、本土最南端の佐多岬がある大隅半島と、車で巡りたい見どころが錦江湾を囲むように点在しています。

一方で、鹿児島のキャンピングカーレンタルは店舗数が多くなく、料金や貸出条件も店ごとに大きく異なります。この記事では、公式サイトで所在地と料金を確認できた県内の店舗、料金の目安、選び方、鹿児島発のモデルコース、桜島の降灰やフェリー利用など地域ならではの注意点を解説します。料金はすべて2026年10月時点で各公式サイトに掲載されている内容です。

鹿児島のキャンピングカーレンタルの特徴

鹿児島は、錦江湾(鹿児島湾)をはさんで薩摩半島と大隅半島が向かい合う地形です。湾を車で大きく回り込むこともできますが、フェリーで車ごと海を渡れるのが大きな特徴で、キャンピングカー旅のルートづくりに幅が出ます。

鹿児島県の大隅地方から出航する定期航路は、県の案内では次のように紹介されています。

航路 区間 所要時間 便数
桜島フェリー 鹿児島港⇔桜島港 約15分 平日47往復、土日祝52往復
鴨池・垂水フェリー 鴨池港(鹿児島市)⇔垂水港 約40分 平日19往復、土日祝26往復
フェリーなんきゅう 山川港(指宿市)⇔根占港(南大隅町) 約50分 3〜10月は平日4往復・土日祝5往復、11〜2月は4往復

フェリーを組み合わせれば、鹿児島市から桜島・大隅半島、指宿から佐多岬方面へと、陸路だけでは遠回りになる区間を短縮できます。走行距離を抑えられるため、大きな車両の運転に慣れていない方でも計画を立てやすい地域です。

また、鹿児島空港は霧島市にあり、霧島エリアへの玄関口でもあります。飛行機で鹿児島に入り、レンタル店で車両を受け取って南九州を周遊するプランも組めます。

鹿児島のキャンピングカーレンタル店と料金

鹿児島県内で、公式サイトから所在地・料金・貸出条件を確認できた店舗を紹介します。いずれも車両数が限られるため、繁忙期は早めの予約が安心です。

増満自動車(鹿屋市)

大隅半島の鹿屋市にある自動車会社で、ナッツRVのキャブコン「クレソンボヤージュW」を貸し出しています。

項目 内容
所在地 鹿児島県鹿屋市下祓川町2284-3
車両 クレソンボヤージュW(トヨタ カムロードベース)
定員 乗車7名、就寝6名
サイズ 全長499cm、幅207cm、高さ291cm
料金(税込) 平日1日18,700円、土日祝1日24,200円
ハイシーズン GW(4/25〜5/7)、夏季(7/15〜8/31)、年末年始(12/24〜1/8)出発は10%増し
割引 2回目以降5%OFF、7日以上のレンタルは10%OFF
ペット 同乗不可

家庭用エアコン、65Lの冷蔵庫、シンク、ソーラーパネルなどを装備しています。トイレは備え付けがなく、ポータブルトイレの持ち込みは可能です。利用は25歳以上で、グリーン免許の方は借りられません。燃料(軽油)は満タン返却です。

公式サイトによると、2日以上のレンタルでは鹿屋バス停までの無料送迎があり(祝日と火曜日を除く)、鹿児島空港から鹿屋バス停まではシャトルバス(1人2,050円、約1時間30分)で移動できます。定休日は毎週月曜日と隔週日曜日です。

スマイズ(鹿児島市)

鹿児島市新屋敷町の株式会社スマイズが、キャンピングカー「SmilyRing号」を貸し出しています。

期間 平日 土日祝 ハイシーズン
1泊2日 27,000円 37,000円 40,700円
2泊3日 37,000円 52,000円 60,700円
3泊4日 47,000円 62,000円 80,700円

乗車定員7人・就寝人員は大人6人で、ベッドはクイーンサイズと二段ベッドの構成です。寝具セット(1,000円〜)やポータブルトイレ(2,000円)などの有料オプション、3泊4日以上の長期割引(5〜15%OFF)が用意されています。ペットの同乗は不可です。ハイシーズンにはGWや夏季のほか、秋のシルバーウイーク(9/18〜9/27)と年末年始(12/24〜1/11)が含まれます。税込・税別の扱いや受け取り場所は、予約時に公式サイトや電話で確認してください。

錦江湾沿いの道路を走るキャンピングカー、対岸に噴煙を上げる桜島、青い海と空、写実的、文字なし

料金の目安と比較のポイント

上記2店舗の公式料金をもとにすると、鹿児島のキャンピングカーレンタルはキャブコン1台で平日1日2万円前後、土日祝は2万円台半ば〜が目安です。全国の相場と比べたい方は「キャンピングカーレンタル料金の相場」も参考にしてください。

比較する際は、基本料金だけでなく次の点も確認しましょう。

  • 免責補償の料金:増満自動車は免責解除プランが1日2,700円(税別)、スマイズは免責なしプランが1日1,500円
  • ハイシーズンの期間:店舗ごとに期間が異なり、スマイズは秋の連休も対象
  • 受け取り場所と送迎:空港や駅からの移動手段を含めて計画する
  • トイレの有無:どちらも常設トイレはないため、ポータブルトイレの用意を検討する

県内の店舗は入れ替わりもあるため、レンタルキャンピングカーネットなどの検索サイトで最新の掲載店も確認しておくと安心です。

鹿児島でキャンピングカーを借りるときの選び方

鹿児島のキャンピングカーレンタルを選ぶときは、旅の出発地点と人数から考えると失敗が少なくなります。

出発地点で選ぶ

鹿児島市内から出発するなら、鹿児島市のスマイズが候補になります。桜島フェリーで15分ほどで桜島に渡れるため、初日から火山の景色を楽しめます。

大隅半島や佐多岬を中心に巡りたい場合は、鹿屋市の増満自動車が便利です。県の観光サイトによると、佐多岬へは根占港から車で約60分、志布志港からは約2時間とされています。大阪からフェリー「さんふらわあ」で志布志港に入るルートとも組み合わせやすい立地です。

人数と装備で選ぶ

今回紹介した2台はいずれも乗車7名・就寝6名のサイズで、家族やグループ旅行にも対応できます。夫婦2人であればベッドを広く使え、荷物も余裕をもって積めます。

夏場に利用するなら、エアコンの有無と電源の仕組みを確認しておきましょう。南九州は夏の気温が高く、車内での就寝時の暑さ対策が重要です。

初めてなら基本も確認を

キャンピングカーのレンタルが初めての方は、予約の流れや返却時のルールを事前に押さえておくと当日慌てずに済みます。借り方の全体像は「キャンピングカーレンタル完全ガイド」で解説しています。増満自動車の公式サイトには、初回利用者は装備の説明に30分以上かかる場合があると記載されているため、出発時間には余裕を持たせましょう。

鹿児島発のおすすめモデルコース

鹿児島のキャンピングカーレンタルで巡りやすいモデルコースを紹介します。所要時間はフェリーの便や渋滞で変わるため、目安として参考にしてください。

1泊2日:桜島と大隅半島の錦江湾コース

日程 ルート 見どころ
1日目 鹿児島港→桜島フェリー→桜島ビジターセンター→溶岩なぎさ公園足湯→湯之平展望所 火山の展示、全長約100mの足湯、標高373mの展望所から錦江湾を一望
2日目 桜島→道の駅たるみずはまびら→垂水港→鴨池・垂水フェリー→鹿児島市 錦江湾と桜島を望む道の駅、フェリーで湾を横断

溶岩なぎさ公園の足湯は地下1,000mから湧く天然温泉を使った全長約100mの施設で、利用時間は9:00〜日没、無休です(メンテナンスで休む日があります)。桜島ビジターセンターは9:00〜17:00、無休で、桜島の噴火の歴史をシアターやジオラマで学べます。湯之平展望所は北岳4合目・標高373mにあり、一般の人が入れる島内で最も高い地点とされています。

道の駅たるみずはまびらは垂水港から車で約5分にあり、錦江湾越しに桜島や開聞岳を望めます。営業は9:00〜18:30(レストランは月曜定休)で、普通車205台分の駐車場があります。

2泊3日:霧島・指宿・佐多岬の南九州周遊コース

日程 ルート 見どころ
1日目 鹿児島空港周辺→霧島神宮→霧島神話の里公園(道の駅霧島) 霧島神宮、標高670mの高台から錦江湾と桜島を一望
2日目 霧島→鹿児島市→指宿→山川港 指宿の砂むし温泉、薩摩半島南部のドライブ
3日目 山川港→フェリーなんきゅう→根占港→佐多岬→鹿屋方面 本土最南端の岬、太平洋と東シナ海の眺め

霧島神話の里公園(道の駅霧島)は霧島神宮の近く、標高670mの高台にある公園で、営業は9:00〜17:00です。晴れた日には錦江湾と桜島、開聞岳まで見渡せます。

佐多岬公園は本土最南端の岬で、入場無料、営業は8:00〜日没(無休)です。駐車場から展望台までは片道約800m(約20分)の遊歩道を歩きます。フェリーなんきゅうは季節で便数が変わり、悪天候で欠航することもあるため、出発前に当日の運航状況を確認しましょう。

霧島の高台の駐車場に停まるキャンピングカー、眼下に広がる錦江湾と遠くの桜島、秋の晴れた日、写実的、文字なし

泊まる場所の考え方

道の駅は休憩のための施設で、宿泊を前提とした場所ではありません。夜を過ごす場所は、RVパークやオートキャンプ場など、車中泊を受け入れている施設を選ぶのが基本です。

鹿児島県内のRVパークは、日本RV協会の「くるま旅クラブ」の施設検索で確認できます。過去に掲載されていた施設が撤退しているケースもあるため、必ず最新の掲載状況と営業日を確認し、予約が必要な施設は事前に押さえておきましょう。泊まれる場所の種類は「キャンピングカーで泊まれる場所」で詳しく紹介しています。

桜島の降灰とフェリー利用の注意点

鹿児島ならではの注意点として、桜島の降灰とフェリー利用のルールを押さえておきましょう。

降灰予報を確認して運転する

桜島は活発な火山で、風向きによっては鹿児島市街地や大隅半島側に火山灰が降ります。気象庁は「降灰予報」を発表しており、降灰量を3つの階級で示しています。

階級 厚さの目安 運転に関する行動の目安
多量 1mm以上 運転を控える
やや多量 0.1〜1mm 徐行運転する
少量 0.1mm未満 フロントガラスを除灰する

火山灰が道路に積もると白線が見えにくくなり、路面も滑りやすくなります。車高が高く車重もあるキャンピングカーは、制動距離が長くなりがちなので、降灰時はいつも以上に速度を落としましょう。窓や天窓、換気扇はしっかり閉め、車体に灰が付いた場合の扱いはレンタル店の指示に従ってください。

桜島フェリーは車長で運賃が変わる

桜島フェリーの自動車航送運賃は車の長さで決まり、運転者1名分の旅客運賃が含まれています。

車長 運賃
4m以上5m未満 2,350円
5m以上6m未満 2,630円
6m以上7m未満 2,940円

全長499cmのクレソンボヤージュWなら4m以上5m未満の区分です。同乗者は大人1人250円がかかります。また、桜島フェリーは2025年10月1日から24時間運航を見直し、0時から3時台の便を運休しています。最終便のあとはターミナルが閉鎖されるため、夜に桜島へ渡る計画は時刻表を確認してから立てましょう。

離島へのフェリーは事前確認が必須

鹿児島からは屋久島や種子島、奄美方面への航路もありますが、レンタルしたキャンピングカーを離島へ持ち込めるかは店舗ごとの契約条件によります。離島まで足を延ばしたい場合は、予約前にレンタル店へ持ち込みの可否を確認してください。

フェリーの車両甲板に乗り込むキャンピングカー、錦江湾の港、桜島が見える晴れた午後、写実的、文字なし

ペット連れは店舗選びに注意

今回紹介した県内2店舗は、いずれもペットの同乗が不可です。愛犬と一緒に旅をしたい場合は、ペット可の条件を備えた店舗を探す必要があります。探し方は「ペット可のキャンピングカーレンタル」を参考にしてください。

まとめ

鹿児島のキャンピングカーレンタルについて、ポイントをおさらいします。

  • 県内の店舗:公式サイトで確認できたのは鹿屋市の増満自動車と鹿児島市のスマイズ。どちらもキャブコン1台で、ペット同乗は不可
  • 料金の目安:平日1日18,700円〜(増満自動車)、1泊2日27,000円〜(スマイズ)。ハイシーズンは割増(2026年10月時点)
  • モデルコース:1泊2日なら桜島と垂水、2泊3日なら霧島・指宿・佐多岬をフェリーでつなぐ周遊がおすすめ
  • 注意点:降灰予報の確認、桜島フェリーの深夜運休、離島への持ち込み可否の確認

熊本の阿蘇や天草もあわせて巡りたい方は「熊本のキャンピングカーレンタル」も参考に、南九州の旅を計画してみてください。

よくある質問(FAQ)

Q. 鹿児島空港の近くでキャンピングカーは借りられますか?

公式サイトで確認できた県内店舗は鹿児島市と鹿屋市にあり、空港内の店舗はありません。増満自動車は2日以上のレンタルで鹿屋バス停まで無料送迎があり、空港から鹿屋まではシャトルバスで約1時間30分です。

Q. 鹿児島のキャンピングカーレンタルの料金はいくらですか?

2026年10月時点で、増満自動車は平日1日18,700円・土日祝24,200円(税込)、スマイズは平日1泊2日27,000円からです。GWや夏休み、年末年始などはハイシーズン料金になります。

Q. 桜島フェリーにキャンピングカーで乗れますか?

乗れます。運賃は車長で決まり、4m以上5m未満は2,350円、5m以上6m未満は2,630円で、運転者1名分を含みます。0時から3時台は運休しているため、夜間の移動は時刻表を確認しましょう。

Q. 桜島の灰が降っているときは運転しても大丈夫ですか?

気象庁の降灰予報で「多量」は運転を控える、「やや多量」は徐行運転が目安とされています。白線が見えにくく路面も滑りやすくなるため、無理をせず予報を確認して行動しましょう。

出典・参考