「いつかはハイマー」というフレーズを聞いたことがある方もいるかもしれません。ハイマー(HYMER)は、ドイツで1957年に創業した欧州を代表するキャンピングカーブランドです。メルセデス・ベンツやフィアット デュカトをベース車両に採用し、高い品質と洗練されたデザインで世界中のキャンパーから支持されています。日本でも正規販売店を通じて購入でき、近年は国内のキャンピングカーショーにも積極的に出展しています。この記事では、ハイマーの歴史からモデルラインナップ、価格帯、購入方法まで詳しく解説します。
ハイマーとは?ドイツが誇るキャンピングカーの名門ブランド
ハイマー(HYMER)は、1957年にエルヴィン・ハイマー氏がドイツ南部のバート・ヴァルトゼーで創業したキャンピングカーメーカーです。60年以上の歴史を持ち、欧州ではモーターホームの代名詞ともいえる存在です。
ハイマーの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 創業 | 1957年 |
| 本社 | ドイツ・バート・ヴァルトゼー |
| グループ | HYMER GmbH & Co. KG(エリバ・ハイマーグループ) |
| ベース車両 | メルセデス・ベンツ スプリンター、フィアット デュカト |
| 日本販売 | 正規販売店あり(トイファクトリー / EURO-TOYなど) |
ハイマーは現在、トール・インダストリーズの傘下にあり、バイエルン地方の自社工場で一貫生産を行っています。ドイツの厳格な品質基準のもと、車両設計から内装仕上げまですべてを自社で管理しているのが強みです。
ハイマーが世界で評価される3つの理由
1. 欧州最高水準の断熱・防音性能
ハイマーは独自の断熱構造「PUAL工法」を採用しています。アルミニウムとポリウレタンフォームを組み合わせた一体成型ボディは、断熱性・防音性・耐久性のすべてにおいて高い水準を実現。冬場のスキー場でも快適に過ごせる性能を持っています。
2. メルセデス・ベンツベースの走行性能
上位モデルにはメルセデス・ベンツ スプリンターをベース車両に採用しています。3リッターディーゼルターボエンジンによるパワフルな走りと、先進の安全装備を標準搭載。高速道路での長距離移動も安定感があります。ベンツのキャンピングカーに興味がある方にとって、ハイマーは最有力候補のひとつです。
3. 洗練された北欧デザインの内装
ハイマーの内装は、木目のウォールナットやバンブー素材を使った上質な仕上がりが特徴です。最新モデルでは「モダンコンフォート」と呼ばれるデザインコンセプトを導入し、モノトーン基調のシンプルで美しいインテリアを実現しています。家具職人が手作業で仕上げるキャビネットは、まるで高級マンションのような質感です。
ハイマーのキャンピングカー|モデルラインナップを解説
ハイマーは用途や予算に応じて複数のシリーズを展開しています。日本で購入できる主なモデルを紹介します。
B-Class(フルインテグレート)
B-Classはハイマーのフラッグシップシリーズです。シャシーとボディを一体設計した「フルインテグレート」タイプで、居住空間の広さと走行安定性を両立しています。
| モデル | ベース車両 | 全長 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| B-Class MasterLine I | メルセデス・ベンツ | 約7.4m | 最上位モデル、4WD設定あり |
| B-Class ModernComfort I | メルセデス・ベンツ | 約7.0m〜 | 2026年モデルで刷新 |
| B-Class DynamicLine | フィアット デュカト | 約7.0m | エントリーフルインテグレート |
B-Class MasterLine Iはハイマーの最高峰モデルで、価格は2,000万円を超える場合もあります。メルセデス・ベンツ スプリンターの4WDシャシーに、フル装備の居住空間を組み合わせた贅沢な1台です。高級キャンピングカーの世界を目指す方にとって、究極の選択肢といえるでしょう。
ML-T / Exsis-t(セミインテグレート)
セミインテグレートは、ベース車両のキャブ部分を残しつつ、居住部分をオリジナルで製作するタイプです。フルインテグレートよりもコンパクトで、運転のしやすさに優れています。
| モデル | ベース車両 | 全長 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ML-T 580 | メルセデス・ベンツ | 約6.9m | リチウムバッテリー初採用、4WD |
| Exsis-t 474 | フィアット デュカト | 約5.99m | コンパクトで取り回しやすい |
ML-T 580は2025年のジャパンキャンピングカーショー(JCCS2025)で初お披露目された注目モデルです。ハイマーとして初めてリチウムイオンバッテリーを標準採用し、電力面でも大きく進化しました。4WDモデルのため、冬の雪道やアウトドアフィールドでの走破性も抜群です。

Exsis-i(セミインテグレート/コンパクト)
Exsis-iシリーズは、フィアット デュカトをベース車両に採用したコンパクトなセミインテグレートモデルです。全長6m以下に収まるモデルもあり、日本の道路事情にも比較的適しています。
| モデル | ベース車両 | 全長 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Exsis-i 474 | フィアット デュカト | 約5.99m | 軽量設計、常設ダブルベッド |
| Exsis-i 580 | フィアット デュカト | 約6.6m | ゆとりある室内空間 |
Exsis-iはアルミニウム軽量ボディの「PUAL」構造を採用し、車両総重量を抑えながらも高い断熱性を実現しています。デュカトの2.2リッターディーゼルエンジンとの組み合わせで、燃費性能にも配慮されたモデルです。
GrandCanyon S(キャンパーバン)
GrandCanyon Sは、メルセデス・ベンツ スプリンターをベースにしたキャンパーバンタイプです。モーターホームほどの広さはありませんが、コンパクトなボディに必要な装備を凝縮しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ベース車両 | メルセデス・ベンツ スプリンター |
| 全長 | 約5.9m |
| 就寝定員 | 2〜4名 |
| 特徴 | ポップアップルーフ、キッチン、マルチルーム |
普段使いと旅行を両立したい方に人気のモデルで、日常の買い物から長期の車中泊旅行まで1台でこなせるのが魅力です。ハイマーのキャンピングカーの中では最もコンパクトなため、初めて輸入モーターホームを検討する方にもおすすめです。
ハイマーのキャンピングカー価格帯|モデル別の目安
ハイマーのキャンピングカーは輸入車のため、国産車と比較すると価格帯は高めです。以下は2026年4月時点の参考価格帯です(為替レートや仕様により変動します)。
| モデルシリーズ | 参考価格帯(税込目安) | ベース車両 |
|---|---|---|
| GrandCanyon S | 約1,200万〜1,500万円 | メルセデス・ベンツ |
| Exsis-t / Exsis-i | 約1,300万〜1,800万円 | フィアット デュカト |
| ML-T 580 | 約1,800万〜2,200万円 | メルセデス・ベンツ |
| B-Class DynamicLine | 約1,800万〜2,500万円 | フィアット デュカト |
| B-Class MasterLine I | 約2,500万〜3,500万円 | メルセデス・ベンツ |
キャンピングカーの値段相場と比較すると、ハイマーは明らかにプレミアムセグメントに位置しています。ただし、欧州基準の安全性能や断熱性能、リセールバリューの高さを考慮すると、長く使うほど価値が実感できるブランドともいえます。
なお、上記の価格はあくまで目安です。オプション装備や為替レート、輸送費などによって変動しますので、最新の価格は正規販売店に直接お問い合わせください。

ハイマーのキャンピングカーを日本で購入する方法
ハイマーを日本で購入するには、正規販売店を通じるのが最も確実です。正規ルートで購入すれば、日本仕様への対応やアフターサービスを受けられます。
正規販売店(ハイマージャパン)
日本でハイマーを正規販売しているのは、主にトイファクトリー系列の「EURO-TOY」です。A.I.M(Authorized Import Motorhomes)として正規契約を結び、日本市場向けにモデルを展開しています。
| 販売店 | 所在地 | 取り扱い |
|---|---|---|
| EURO-TOY(トイファクトリー系列) | 岐阜県可児市 | ハイマー全モデル |
| RVランド(ハイマージャパン) | 茨城県常総市 | ハイマー・フィアット デュカト |
購入までの一般的な流れ
- 展示会・ショールームで実車を確認 — ジャパンキャンピングカーショー(JCCS)やキャンピングカーフェアなどのイベントで実車を見られます
- 販売店に来店・問い合わせ — 希望のモデルや仕様を相談します
- 見積もり・オプション選定 — ベース仕様にオプションを追加して見積もりを取ります
- 発注・納車待ち — 欧州からの輸入のため、納期は数か月〜1年程度かかることもあります
- 納車・登録 — 日本の車検に適合するよう整備・登録を行います
中古車で購入するという選択肢
新車価格が高額なハイマーですが、中古車市場でも流通しています。カーセンサーやグーネットなどの中古車サイトで「ハイマー」と検索すると、過去モデルが見つかることがあります。中古車であれば1,000万円以下で購入できるケースもありますが、メンテナンス体制や部品供給を確認してから検討しましょう。
ハイマーと他ブランドの比較|キャンピングカー選びのポイント
キャンピングカーとしてハイマーを検討する際に比較されることが多いブランドをまとめました。
欧州ブランドとの比較
| ブランド | 国 | 特徴 | 価格帯 |
|---|---|---|---|
| ハイマー(HYMER) | ドイツ | 品質・安全性重視、PUAL工法 | 1,200万〜3,500万円 |
| アドリア(Adria) | スロベニア | コストパフォーマンスに優れる | 800万〜2,000万円 |
| デスレフ(Dethleffs) | ドイツ | ファミリー向けラインナップ充実 | 1,000万〜2,500万円 |
| クノー(Knaus) | ドイツ | スタイリッシュなデザイン | 900万〜2,200万円 |
ハイマーは欧州ブランドのなかでもプレミアムに位置付けられ、品質と安全性へのこだわりが突出しています。「キャンピングカーのメルセデス」と呼ばれることもあるほどです。
国産キャンピングカーとの比較
国産キャンピングカーと比較した場合、ハイマーには以下の違いがあります。
ハイマーの優位点: – ボディ一体成型による高い断熱・防音・防水性能 – 欧州安全基準に準拠した衝突安全性 – メルセデス・ベンツの先進安全装備 – 高級感あるインテリアと広い居住空間
国産車の優位点: – 価格が300万〜800万円程度と手が届きやすい – 日本の道路事情に合わせたコンパクト設計 – 部品供給やメンテナンスのしやすさ – 国産ベース車両による信頼性
キャンピングカーの種類一覧を確認し、まずは自分のスタイルに合ったタイプを見極めてから、ブランドを選ぶのがおすすめです。

ハイマーのキャンピングカーを選ぶ際の注意点
ハイマーのキャンピングカーは魅力的ですが、購入前に知っておくべきポイントもあります。
車両サイズと日本の道路事情
ハイマーの多くのモデルは全長6m以上、全幅2m以上あります。日本の住宅街の狭い路地や立体駐車場には入れないケースが多いため、事前に保管場所や普段の走行ルートを確認しておきましょう。
維持費とメンテナンス
輸入車のため、維持費は国産キャンピングカーよりも高くなる傾向があります。特に以下の点に注意が必要です。
- 車検費用: 8ナンバー登録のため2年ごと(初回は2年)
- 部品調達: 欧州からの取り寄せが必要な場合があり、時間がかかることも
- 保険料: 車両価格が高いため、保険料も高くなりがち
- 燃料費: ディーゼル車が多く、燃費は7〜10km/L程度が目安
免許要件
ハイマーの多くのモデルは車両総重量が3.5t以上になるため、準中型免許以上が必要です。2017年3月12日以降に普通免許を取得した方は、車両総重量3.5t未満のモデル以外は運転できません。購入前に必ず免許区分を確認しましょう。
リセールバリュー
ハイマーのキャンピングカーは国内流通台数が限られているため、中古市場での需要は安定しています。コンディションの良い車両であれば、国産キャンピングカーよりもリセールバリューが高い傾向にあります。ただし、買い手を見つけるまでに時間がかかる場合もあるため、売却時には専門業者に相談するのが無難です。
まとめ
この記事では、ドイツの名門キャンピングカーブランド「ハイマー(HYMER)」について詳しく解説しました。
ポイントをおさらいします:
- 歴史と信頼性: 1957年創業、60年以上の歴史を持つ欧州を代表するプレミアムブランド
- モデルラインナップ: フルインテグレートからキャンパーバンまで幅広く展開、メルセデス・ベンツとフィアット デュカトのベース車両を使用
- 価格帯: 約1,200万〜3,500万円のプレミアムセグメント(2026年4月時点の目安)
- 日本での購入: EURO-TOYやRVランドなどの正規販売店で購入可能
- 注意点: 車両サイズ、維持費、免許要件を事前に確認することが重要
キャンピングカーとしてハイマーは「一生ものの1台」を求める方にとって、最有力候補のひとつです。まずはキャンピングカーショーや正規販売店で実車を確認し、その品質の高さを体感してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. ハイマーのキャンピングカーは日本で購入できますか?
はい、EURO-TOY(トイファクトリー系列)やRVランド(ハイマージャパン)などの正規販売店で購入できます。キャンピングカーショーでの展示車両も確認可能です。
Q. ハイマーの価格帯はどのくらいですか?
2026年4月時点の目安として、キャンパーバンのGrandCanyon Sが約1,200万円〜、セミインテグレートが約1,300万円〜、最上位のB-Class MasterLineは約2,500万円〜です。仕様や為替レートにより変動します。
Q. ハイマーのキャンピングカーに普通免許で乗れますか?
モデルによります。車両総重量が3.5t未満のコンパクトモデルは普通免許で運転可能ですが、多くのモデルは3.5tを超えるため準中型免許以上が必要です。購入前に必ず確認しましょう。
Q. ハイマーのメンテナンスはどこで受けられますか?
正規販売店であるEURO-TOYやRVランドでメンテナンスを受けられます。部品は欧州からの取り寄せが必要な場合もあるため、修理に時間がかかるケースがあります。
Q. ハイマーと国産キャンピングカーの最大の違いは何ですか?
最大の違いはボディ構造です。ハイマーはPUAL工法による一体成型ボディで断熱・防音・防水性能が高く、欧州安全基準に準拠した衝突安全性を備えています。国産車はコンパクトさと価格面で優れています。