キャンピングカーのテーブルは、食事や仕事、子どもの遊び場など、車内で過ごす時間の中心になる装備です。一方で「備え付けのテーブルが小さい」「脚がぐらつく」「テーブルのない車に後から付けたい」と悩むオーナーも少なくありません。
この記事では、キャンピングカーのテーブルの種類と特徴、テーブルポールやベースなどのテーブル金具の選び方、後付けの手順と注意点を解説します。走行中の固定や8ナンバー(キャンピング車)の構造要件との関係、レイアウト別の使い方、屋外用テーブルの選び方もまとめました。
キャンピングカーのテーブルの種類と特徴
キャンピングカーのテーブルは、天板をどう支えるかによって大きく5つに分けられます。車内の広さや、テーブルを外して何に使いたいかで向いているタイプが変わります。
ポール式(センターポール式)
床と天板の両方に「ベース」と呼ばれる受け金具を取り付け、1本のポールを差し込んで天板を支える方式です。対面ダイネット(向かい合わせの座席とテーブルのスペース)で最も多く見られます。脚が1本なので足元が広く、ポールを抜けば天板と脚を別々に収納できます。ただし、ベースの位置は固定なので、テーブルの位置を変えることはできません。
脚付き折りたたみ式
天板の裏に折りたたみ式の脚を取り付けるタイプです。壁側を金具で支え、通路側を脚で支える組み合わせが一般的です。脚の長さをカットして調整できる製品もあり、DIYで取り入れやすい方式です。
壁掛け・跳ね上げ式
壁にブラケットやテーブル掛けを取り付け、天板を引っ掛けたり跳ね上げたりして使う方式です。床に金具を付けないため、使わないときに床面を広く空けられます。軽キャンピングカーや通路の狭いバンコンで重宝します。
スライドレール式
壁にレールを取り付け、天板をレールに沿って前後に動かせるようにする方式です。バンテックのコラムでは、車内テーブルの固定方法として「床面にベースを付けてポールを差し込む方法」と「壁面のレールに沿ってスライドさせる方法」の2つが紹介されており、後者は取り外しができるうえに位置も変えられる点が利点とされています。
ベッド展開兼用式
ダイネットの天板を外し、低い位置に付け替えてマットを載せる土台として使うタイプです。中央で折れて高さが低くなるテーブル脚や、高さを2段階に切り替えられるテーブル脚を使うと、昼はダイニング、夜はベッドとして使い分けられます。ベッドそのものの種類やマットの選び方はキャンピングカーのベッドの解説記事にまとめています。
| 種類 | 床の加工 | 位置の変更 | 向いている車 |
|---|---|---|---|
| ポール式 | 必要(ベース設置) | できない | 対面ダイネットのある車 |
| 脚付き折りたたみ式 | 不要な場合が多い | 置く場所の範囲内 | DIY車・バンコン |
| 壁掛け・跳ね上げ式 | 不要 | できない | 軽キャン・通路の狭い車 |
| スライドレール式 | 不要(壁にレール) | レールの範囲で可能 | 横向き座席のバンコン |
| ベッド展開兼用式 | 車種による | 高さを切り替え | ダイネットベッドのある車 |

キャンピングカーのテーブル金具の種類と選び方
キャンピングカーのテーブルを交換・後付けするときに必要になるのが、テーブル金具です。代表的な部品と役割を押さえておきましょう。
テーブルポールとベース
ポール式で使う部品です。床側のベースには、床に穴を開けて埋め込む「埋込式」と、床の上にネジで固定する「フラッシュマウント(表面取付)」があります。埋込式は床面がフラットに近くなり、テーブルを外したときにつまずきにくいのが利点です。フラッシュマウントは大きな穴を開けずに済むため、DIYで扱いやすい方式です。
使わないときにベースをふさぐキャップが付属する製品もあり、バンテックのコラムでは、ポールだけで天板を支えられるタイプとして、長さ667mmの固定式ポールと、560〜720mmで調整できる伸縮式ポールが紹介されています。
折りたたみ脚・高さ調整脚
天板の下に取り付けて使う脚です。同じコラムでは、高さ675mmで下側をカットして長さを調整できる折りたたみ脚、中央で折ると315mmになりベッドの土台に使える脚、レバー操作で699mmと359mmの2段階に高さを切り替えられる脚などが紹介されています。
壁側の金具(ブラケット・テーブル掛け・スライドパイプ)
脚だけでは天板を支えられないタイプの場合、壁側にブラケットやテーブル掛けを付けて天板を固定します。壁に取り付けたパイプに天板側のロックを引っ掛け、パイプの長さの範囲で横移動できるスライド式の金具もあります。
国内で入手できるテーブル金具の価格例
キャンピングカーパーツを扱うナニワのオフィシャルWEBショップでは、次のようなテーブル金具が販売されています(2026年10月時点の税込価格)。
| 商品名 | 主な仕様 | 価格(税込) |
|---|---|---|
| テーブルポールセット 650mm | ポール長さ650mm、床側ベースは埋込式(φ150mm)かフラッシュマウント(φ165mm)を選択、天板側ベース付属 | 9,460円 |
| テーブルメカニズム「ツイスト」 | 折りたたみ式のテーブル機構。展開時980mm、天板は別売り | 10,890円 |
| 回転テーブルレッグ コーナースター | 空いた角に取り付け、回転させて使うスチール製の脚(固定用ビスは別売り) | 13,200円 |
| テーブルブラケット(2セット組) | 70×40×厚さ4.5mmと68×30×厚さ30mmの2点組 | 1,320円 |
ポールとベースのセットなら1万円前後から揃えられますが、天板やネジ、補強材は別途必要です。購入前に、ベースの直径と穴径、天板の厚み、ポールの長さが座席の高さに合うかを必ず確認しましょう。
キャンピングカーのテーブルを後付けする方法
ここでは、ポール式テーブルを後付けする場合の基本的な流れを紹介します。
1. 位置と天板サイズを決める
座席に座った状態で、天板の端から体までの距離や、通路を通れる幅を確認します。バンテックのコラムでも、テーブルは大きければ便利というわけではなく、車内を移動するときに邪魔にならない適度な大きさが大切だとされています。段ボールで天板の型紙を作り、実際に座って試すと失敗を防げます。
2. 床下と床材を確認する
ベースを取り付ける位置の床下に、燃料タンクや配線、配管、車体のフレームがないかを確認します。床材が薄い場合や柔らかい場合は、合板などで補強してからベースを固定します。ネジが車体の鉄板を貫通する場合は、錆止めと防水処理も欠かせません。
3. ベースを固定し、天板側の金具を付ける
床側のベースを確実にネジ留めし、天板の裏にも天板側のベースや金具を取り付けます。ポールを差し込んだ状態で、天板を上から押したり横に揺らしたりして、ぐらつきがないかを確かめましょう。テーブルに手をついて立ち上がる場面を想定し、体重をかけても動かないことが目安です。
4. 収納場所を用意する
外したポールと天板の置き場所を決め、ベルトや専用の受け金具で固定できるようにします。ここまで用意して初めて、走行中も安全なテーブルになります。車内のレイアウト全体の考え方はキャンピングカーの内装の解説記事を参考にしてください。
床や壁の断熱、ベッドフレームなど車内全体を作り込む場合は、自作キャンピングカーの作り方で工程全体を確認してから計画すると、テーブルの位置を後で変える手間を減らせます。

テーブル後付けの注意点|走行中の固定と8ナンバー
キャンピングカーのテーブルは、使い勝手だけでなく安全面と登録区分にも関わります。後付け・交換の前に次の点を確認しておきましょう。
走行中は外して固定するのが基本
急ブレーキや衝突のときに、固定されていない天板やポールは車内で飛び、乗員に当たるおそれがあります。走行中は天板を外して所定の場所に収納・固定し、テーブルの上にも物を置かないようにしましょう。ポール式は差し込んでいるだけの製品も多いため、付けたまま走るのは避けるのが無難です。
8ナンバー車で確認したい構造要件
国土交通省のキャンピング車の構造要件では、テーブルについて次のように扱われています。
- テーブルは「任意の設備」:テーブルは構造要件に定められていない任意の設備として扱われ、面積計算上は「その他の面積」とされます
- 脱着式の設備は確実に収納・固縛できること:走行中の振動などで動かないよう、所定の場所に確実に収納または固縛できる必要があります
- 脱着式の設備は車両重量に含める:取り外せるテーブルも、車両重量に含めて扱われます
- 折りたたみ式の就寝設備は展開した状態で判断:テーブルを使ってベッドを作る場合は、展開した状態で長さ1.8m以上×幅0.5m以上の連続した平面などの要件を満たす必要があります
- 座席とベッドの兼用には条件がある:座席をベッドとして兼用する場合は、座面と背あてがベッドになる前提で作られ、展開時に上面全体が連続した平面になることが求められます
8ナンバー車のダイネットのテーブルを外したり、ベッド展開に関わる構造を変えたりすると、構造要件に影響する場合があります。改造前に購入した販売店やビルダー、運輸支局に相談するのが確実です。なお、就寝設備の数と室内高の基準は2022年4月に緩和されています。要件の全体像はキャンピングカー登録の条件の記事を確認してください。
レイアウト別|キャンピングカーのテーブルの使い方
同じテーブルでも、車内のレイアウトによって使いやすい形が変わります。
対面ダイネット(キャブコン・大型バンコン)
座席が向かい合うレイアウトでは、ポール式のテーブルが定番です。夜は天板を下げてベッドの土台にするか、外して収納するかで手順が変わるため、ベッド展開の流れも含めて使い勝手を確認しましょう。
横向き座席・L字レイアウト(バンコン)
横向きのソファや後席がある車では、スライドレール式や壁掛け式が向いています。座る位置に合わせて天板を動かせるため、1人で作業するときと2人で食事をするときで配置を変えられます。
軽キャンピングカー
床面が限られる軽キャンピングカーでは、テーブルを常設すると寝る場所が狭くなります。壁掛け式や、使うときだけ出す小型の折りたたみテーブルを選び、就寝時には完全に片付けられる構成にするのがおすすめです。軽キャンの装備やレイアウトの特徴は軽キャンピングカー完全ガイドで紹介しています。
キャンピングカーで使う屋外用テーブルの選び方
キャンプ場やRVパークで車外の時間を楽しむなら、車内用とは別に屋外用テーブルを1台用意しておくと便利です。
高さで選ぶ
屋外用テーブルには、地面に近い椅子に合わせたロータイプと、一般的な椅子に合わせたハイタイプがあります。手持ちのチェアと高さをそろえるのが基本です。高さを切り替えられるタイプなら、どちらのチェアにも合わせられます。
収納サイズと重さで選ぶ
キャンピングカーの収納は限られるため、たたんだときの厚みと重さを必ず確認しましょう。外部収納(車外から開けられる収納庫)やベッド下に入るサイズかどうかを、実際に寸法を測って確かめると安心です。
天板の素材で選ぶ
アルミやステンレスの天板は熱や汚れに強く、調理に向いています。木製の天板は雰囲気がよい反面、雨や熱に注意が必要です。

まとめ
- キャンピングカーのテーブルはポール式・脚付き折りたたみ式・壁掛け式・スライドレール式・ベッド展開兼用式に大きく分かれ、車内の広さと使い方で選ぶのがポイントです
- テーブル金具はポール・ベース・脚・壁側金具の組み合わせで、ポールとベースのセットは1万円前後から揃えられます(2026年10月時点)
- 後付けは位置決め→床下確認→ベース固定→収納場所の確保の順に進めると失敗を防げます
- 走行中は天板とポールを外して固定し、8ナンバー車では構造要件への影響を事前に確認しましょう
- 屋外用テーブルは高さ・収納サイズ・天板素材で選ぶと、車外での時間も快適になります
まずは今の車内で座る位置と通路幅を測り、どのタイプのテーブルが合うかを検討してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. キャンピングカーのテーブルは走行中も付けたままでよいですか?
急ブレーキなどで天板やポールが動くおそれがあるため、走行中は外して所定の場所に固定するのが安全です。8ナンバー車の構造要件でも、脱着式の設備は確実に収納・固縛できることが求められています。
Q. テーブルを後付けすると車検に影響しますか?
取り外せるテーブルを付けるだけなら影響しないことが多いですが、8ナンバー車でダイネットやベッド展開の構造を変えると、構造要件に影響する場合があります。事前に販売店や運輸支局へ相談しましょう。
Q. テーブルのベースは埋込式とフラッシュマウントのどちらがよいですか?
床をフラットに近く保ちたいなら埋込式、大きな穴を開けたくないならフラッシュマウントが向いています。床下の配線や配管、床材の厚みを確認してから選んでください。
Q. テーブルの天板はどのくらいの大きさがよいですか?
座る人数と通路幅で決めるのが基本です。段ボールで型紙を作り、実際に座って食器を並べてみると適切な大きさが分かります。
出典・参考
- キャンピング車の構造要件(自動車の用途等の区分について 細部取扱い) – 国土交通省
- 国交省、「キャンピング車」構造要件改正 室内高や乗車定員規定を緩和 – 日本自動車車体補修協会
- キャンピングカーパーツ – ナニワ オフィシャルWEBSHOP
- テーブルポールセット 650mm – ナニワ オフィシャルWEBSHOP
- テーブルメカニズム「ツイスト」 – ナニワ オフィシャルWEBSHOP
- 車内にテーブルを取り付けるためのスライドレールとロック機構のセット – バンテック
- テーブルをDIYするのにおすすめのテーブルポール – バンテック
- DIY心をくすぐる キャンピングカーパーツ その㉙ – バンテック
※価格は2026年10月時点の販売ページの表示です。構造要件は改正される場合があるため、最新情報は国土交通省や最寄りの運輸支局でご確認ください。