「キャンピングカーの車検って普通車と違うの?」「費用はどのくらいかかる?」
キャンピングカーを所有する上で、避けて通れないのが車検です。キャンピングカーは登録区分(ナンバー)によって車検の期間や費用が異なり、普通車とは違う注意点もあります。
この記事では、キャンピングカーの車検について詳しく解説します。登録区分ごとの車検期間と費用、車検時のチェックポイント、費用を抑えるコツまで、オーナーが知っておくべき情報をまとめました。
キャンピングカーの車検期間
キャンピングカーの車検期間は、登録区分(ナンバー)によって異なります。まずは基本的なルールを確認しましょう。
登録区分別の車検期間
| 登録区分 | 初回車検 | 2回目以降 | 代表的な車種 |
|---|---|---|---|
| 8ナンバー(特種) | 2年 | 2年 | 正規キャンピングカー |
| 3ナンバー(普通乗用) | 3年 | 2年 | 乗用車ベースの車中泊車 |
| 5ナンバー(小型乗用) | 3年 | 2年 | 軽自動車ベースの車中泊車 |
| 1ナンバー(普通貨物) | 2年 | 1年 | 大型バンコン、バスコン |
| 4ナンバー(小型貨物) | 2年 | 1年 | ハイエースバン等ベース |
8ナンバー(特種用途自動車)として登録されたキャンピングカーは、初回も2回目以降も2年ごとの車検となります。一方、1ナンバーや4ナンバー(貨物車)は2回目以降が1年ごとの車検となるため、維持の手間と費用が増えます。
車検期間の計算例
新車でキャンピングカーを購入した場合の車検時期は以下のとおりです。
8ナンバーの場合: – 購入時 → 2年後(初回)→ 4年後(2回目)→ 6年後(3回目)…
4ナンバーの場合: – 購入時 → 2年後(初回)→ 3年後(2回目)→ 4年後(3回目)…
4ナンバーは初回こそ2年ですが、2回目以降は毎年車検が必要となります。
キャンピングカーの車検費用
キャンピングカーの車検費用は、「法定費用」と「整備費用」の2つに分けられます。
法定費用の内訳
法定費用は、どこで車検を受けても同じ金額がかかります。
| 項目 | 8ナンバー | 3ナンバー | 1ナンバー |
|---|---|---|---|
| 重量税(2年/1年) | 32,800円 | 32,800円 | 16,400円/年 |
| 自賠責保険(24ヶ月/12ヶ月) | 14,280円 | 17,650円 | 14,280円/年 |
| 検査手数料 | 1,800円 | 1,800円 | 1,800円 |
| 合計 | 48,880円 | 52,250円 | 32,480円/年 |
※車両重量2t以下の場合。重量税は車両重量により変動
ポイント: – 8ナンバーの自賠責保険は普通乗用車より安い – 1ナンバーは毎年車検のため、年間費用で比較する必要がある – 重量税は車両重量が増えるほど高くなる
重量税の詳細
キャンピングカーは架装により車両重量が増えるため、重量税が高くなりがちです。
| 車両重量 | 重量税(2年) | 対象車種例 |
|---|---|---|
| 〜1.0t | 16,400円 | 軽キャン |
| 〜1.5t | 24,600円 | 小型バンコン |
| 〜2.0t | 32,800円 | ハイエースバンコン |
| 〜2.5t | 41,000円 | 小型キャブコン |
| 〜3.0t | 49,200円 | 大型キャブコン |
※エコカー減税対象外、13年未満の場合
整備費用の目安
整備費用は、車検を受ける場所や車両の状態によって大きく異なります。
| 車検場所 | 基本料金目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| ディーラー | 5〜10万円 | 安心感あり、やや高め |
| キャンピングカー専門店 | 5〜15万円 | 架装部分も点検可能 |
| 一般整備工場 | 3〜7万円 | 架装の知識は店による |
| 車検専門店 | 2〜5万円 | 安価だが最低限の点検 |
| ユーザー車検 | 0円(手数料のみ) | 知識と時間が必要 |
車検費用の総額目安
法定費用と整備費用を合わせた、車検費用の総額目安です。
| 車種タイプ | 車検費用総額(2年) |
|---|---|
| 軽キャンピングカー | 6〜10万円 |
| バンコン(ハイエース等) | 10〜15万円 |
| キャブコン(小型) | 12〜18万円 |
| キャブコン(大型) | 15〜25万円 |
| バスコン | 15〜30万円 |
※交換部品が必要な場合は別途費用が発生
キャンピングカー特有の車検チェックポイント
キャンピングカーの車検では、通常の車両点検に加えて、架装部分の確認が必要です。
8ナンバー維持のための設備確認
8ナンバー登録のキャンピングカーは、車検時に構造要件を満たしているか確認されます。
確認される設備: – 就寝設備: ベッドが展開可能な状態か – 調理設備: シンク・コンロが設置されているか – 給排水タンク: 取り外されていないか
設備を取り外していると、8ナンバーの継続ができなくなる場合があります。車検前に設備が揃っているか確認しましょう。
架装部分のチェック項目
一般的な車検項目に加え、キャンピングカー特有の確認ポイントがあります。
| チェック項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 架装の固定状態 | ボルト・ネジの緩みがないか |
| 窓・ドアの動作 | 正常に開閉するか |
| 電装系の絶縁 | 漏電・ショートの危険がないか |
| ガス設備 | ガス漏れがないか(コンロ等) |
| 走行中の異音 | 架装部分のきしみ・がたつき |
車検に通らない可能性のあるケース
以下のような状態では、車検に通らない可能性があります。
構造変更が必要なケース: – 8ナンバー要件の設備を撤去した – 大幅な改造(リフトアップ、ボディ加工等)をした – 乗車定員を変更した
整備が必要なケース: – タイヤの溝が1.6mm未満 – ブレーキパッドの摩耗 – 灯火類の不点灯 – オイル漏れ・水漏れ – 排気ガスの基準値超過
キャンピングカーの車検を受ける場所
キャンピングカーの車検をどこで受けるかは、重要な選択です。
キャンピングカー専門店での車検
メリット: – 架装部分の知識が豊富 – 8ナンバー要件の確認が確実 – 専門設備のメンテナンスも依頼可能
デメリット: – 費用がやや高め – 店舗数が少ない(遠方の場合あり)
購入したビルダーやディーラーで車検を受けるのが、最も安心な選択です。特に保証期間中は、正規店での車検をおすすめします。
一般整備工場・車検専門店での車検
メリット: – 費用を抑えられる – 自宅近くで受けられる
デメリット: – 架装部分の知識が限られる – 8ナンバー特有の点検が不十分な場合も
架装部分のメンテナンスは別途専門店に依頼し、車検は一般整備工場で受けるという方法もあります。
ユーザー車検
自分で陸運局に持ち込んで車検を受ける方法です。
メリット: – 費用を大幅に抑えられる(法定費用のみ) – 自分の車の状態を把握できる
デメリット: – 知識と時間が必要 – 平日のみ受付 – 不具合があると再検査が必要
キャンピングカーのユーザー車検は、8ナンバー要件の確認など一般車より難易度が高めです。初めての方は専門店での車検をおすすめします。
車検費用を抑えるコツ
キャンピングカーの車検費用を抑えるためのポイントを紹介します。
日頃のメンテナンスが重要
車検時に大きな整備が必要になると、費用が跳ね上がります。日頃からメンテナンスを心がけることで、車検費用を抑えられます。
日常点検のポイント: – タイヤの空気圧と溝の確認 – オイル量・冷却水量のチェック – 灯火類の点灯確認 – ブレーキの効き具合
見積もりを複数取る
同じ車検でも、依頼先によって費用は大きく異なります。
比較のポイント: – 基本料金(点検・整備料) – 代車の有無 – 交換部品の価格 – 追加整備の提案内容
特に「予防整備」として提案される部品交換は、本当に必要かどうか確認しましょう。
車検時期を意識した購入
新車購入時は、車検のタイミングを意識することも大切です。
- 8ナンバー: 2年ごとで一定
- 4ナンバー: 2回目以降は毎年(維持コスト高)
- 3ナンバー: 初回3年、以降2年
長く乗ることを考えると、8ナンバーか3ナンバーの車両が車検費用を抑えやすいです。
部品の持ち込みや事前交換
消耗品を自分で購入して持ち込んだり、車検前に交換しておく方法もあります。
自分で対応しやすい項目: – ワイパーブレード – エアフィルター – ウォッシャー液 – 電球類
ただし、持ち込み対応の可否は整備工場によって異なります。事前に確認しましょう。
車検切れ・車検忘れに注意
車検切れの状態で公道を走行すると、法律違反となります。
車検切れのペナルティ
| 違反内容 | 罰則 |
|---|---|
| 無車検運行 | 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金 |
| 無保険運行 | 1年以下の懲役または50万円以下の罰金 |
| 違反点数 | 6点(免許停止の可能性) |
車検が切れると自賠責保険も切れていることが多く、両方の違反となります。
車検切れを防ぐために
- 車検証の有効期限を確認する習慣をつける
- スマホのカレンダーにリマインダーを設定
- 車検満了の1〜2ヶ月前に予約
車検は満了日の1ヶ月前から受けられます。早めに予約して、余裕を持って対応しましょう。
まとめ
この記事では、キャンピングカーの車検について解説しました。
ポイントをおさらいします:
- 車検期間: 8ナンバーは2年ごと、1・4ナンバーは2回目以降毎年
- 法定費用: 8ナンバーで約5万円、重量税は車両重量による
- 整備費用: 専門店で5〜15万円、一般工場で3〜7万円が目安
- 8ナンバー特有の確認: 就寝設備・調理設備が維持されているか
- 費用を抑えるコツ: 日頃のメンテナンス、複数見積もり、車検時期の把握
キャンピングカーの車検は、架装部分の確認も必要なため、できれば専門知識のある店舗で受けることをおすすめします。キャンピングカーの種類や登録区分によって費用が変わるため、購入時から車検費用を意識して車種を選ぶことも大切です。
よくある質問(FAQ)
Q. キャンピングカーの車検は普通の整備工場で受けられますか?
はい、法的には一般の整備工場でも車検を受けられます。ただし、8ナンバー車両の構造要件の確認や、架装部分の点検は専門知識が必要です。購入したビルダーや専門店での車検が最も安心ですが、ベース車両の点検は一般工場、架装部分は専門店と分けて依頼する方法もあります。
Q. キャンピングカーの車検費用は普通車より高いですか?
車両重量が重い分、重量税が高くなる傾向があります。また、架装部分の点検が必要なため、整備費用も若干高めになることが多いです。ただし、8ナンバーの自賠責保険は普通乗用車より安いため、法定費用全体では大きな差はありません。総額で10〜20万円程度が一般的です。
Q. 8ナンバーの設備を一時的に外しても車検に通りますか?
基本的に通りません。8ナンバー登録を維持するには、車検時も構造要件を満たしている必要があります。就寝設備や調理設備を取り外した状態で車検を受けると、8ナンバーの継続ができず、乗用車や貨物車への変更手続きが必要になる場合があります。
Q. キャンピングカーのユーザー車検は難しいですか?
普通車より難易度は高めです。8ナンバーの場合、構造要件を満たしているかの確認があります。また、架装部分の点検は自己責任となるため、キャンピングカーに詳しい方向けです。初めての方や不安な方は、専門店での車検をおすすめします。
Q. 車検と一緒にやっておくべきメンテナンスはありますか?
FFヒーターの点検、サブバッテリーの状態確認、シーリング(雨漏り防止)の点検がおすすめです。これらは通常の車検項目には含まれませんが、キャンピングカーの快適性と安全性に関わる重要なメンテナンスです。車検のタイミングで専門店に依頼すると効率的です。